ズバリタイトルでひきつけられた一冊。まさに、そうではないでしょうか? みなさん、自分の声、好きですか? 私は取材時の録音の書き起こしや、ビデオの翻訳などで自分の声を聞く機会が結構あります。それはそれは嫌な作業! 普段自分の声と思っている声とは全然違うし、適当に相づちを打っていたり、必要以上に愛想笑いをしていたり。テープ起こしは面倒な作業だから嫌というのではなく、自分の声や言っていたことを聞き直すというのがいやなんだとわかっていましたが、この本を読んでなるほどなるほど、と思うことが沢山ありました。 自分の顔が嫌い、身体が嫌い、などとあちこち気にして、お化粧したり、運動を始めたりしますよね? ではなぜ声に対しては私たちは努力をしないのでしょう? その図星な指摘にまず脱帽。読み進めるうちに、声という道具がいかに私たちの深いところを支配し、影響しているかがわかります。自分自身の道具なのにいかに気に