一昔前に比べるとその勢いはやや落ち着いたものの、2000年代に急成長を遂げたライトノベル市場。「オタク向け」などという考えを改めねばならないほどのメガヒットを生み出している。もはや現代人の新たな教養になるかもしれない、ラノベの今を追った! ◆自分で世界を狭めるなんてもったいないです! 日本が誇る本格ファンタジーの名作『グイン・サーガ』にハマり、100巻以上ある同作を2か月で一気読みしたこともあるという読書好きの喜屋武ちあきさん。彼女は「ラノベの元祖」とも言われる新井素子の作品から読んでいる、いわば生粋のラノベ愛読者だ。 「ラノベと言ってもいろいろで、内容的に骨太な作品も結構あるので、守りに入らないでこの世界に攻め込んでほしい。固定観念で毛嫌いせずに、知らない世界に一歩踏み出してほしいですね。読むことで視野や可能性だって広がると思うんです」 そんな彼女の好みは、「自分が異世界に行ってしまうよ