前回、中国の「お金持ちビジネス」の内情を聞いた。今日の中国的「格差社会」は、その成立の背景や内実が日本とは異なっている。それぞれの階層に属する当事者に話を聞いてみないことには全体像がつかめないと思ったからだ。 実際、当事者にはそれぞれの事情があった。成功者の多くは、常に時代の先を見越して抜かりなく次の手を打っていた。それが4年連続国内総生産(GDP)10%成長という伸び盛りの時代を生きる人たちのやり方なのだろう。あちらの社会はこちらと違って、伸びシロやスキ間がいくらでもあると、誰もが信じられる時代なのだから。 それにしても、なぜ中国はこれほど超「格差社会」になってしまったのだろうか。 いろんな理由が考えられるが、ひとつの仮説を立ててみたい。カギは1960年代生まれにあるのではないか。 何も特定の世代や個人を糾弾しようというのではない。「世代」の問題に立ち返ることで、社会が大きく変質した意味
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