“東大寺の仁王さん”の名のもとに親しまれている南大門金剛力士像は、鎌倉時代初頭の建仁3年(1203)に運慶や快慶ら仏師たちによってわずか69日間で造像された巨大像である。像高はいずれも8.4m弱ある。 平重衡による治承4年(1180)の南都焼き打ちのあと、重源上人が朝廷や源頼朝らの協力を得て東大寺を再建したが、南大門はこの復興事業のほぼ最後に当たる建物で、金剛力士像はこの門に納めるために、重源上人がとくに念願して造らせたものである。以来、ほとんど修理されることがなく損傷が激しいために、昭和63年から平成5年にかけ、5カ年の歳月を要して修理された。この間、2体の金剛力士像の躰内から重源上人や仏師たちの名前が記された『宝篋印陀羅尼経(ほうきょういんだらにきょう)』など、経巻や文書、それにおびただしい墨書銘が発見された。これらによって大仏師には運慶・快慶のほか定覚と湛慶が加わっていたこと、建仁3
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