タグ

ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (3)

  • 神的存在を人格化せずにはいられないのはなぜなのか──『人類はなぜ〈神〉を生み出したのか?』

    人類はなぜ〈神〉を生み出したのか? (文春e-book) 作者:レザー・アスラン出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2020/02/10メディア: Kindle版人類はなぜ神を生み出したのか。神話の中にいる神はたいていの場合人間形態で、超越的な力を持っていながらも同時に歪みもあれば洗練されてもいない実に人間的な存在として描かれていることが多い。とはいえ、神を人間を遥かに超える能力を持って場合によってはこの世界を創造したりしなかったりした超常的な存在だと考えれば、もっと抽象的でもやもやとしている存在であってもおかしくなさそうである。 なぜ、神は今のような形で我々によって作り出されたのだろう? 我々は神をどのような理由で作り出したのだろう? 人類の生存上理にかなっていたからなのか? それとも、偶然に生まれえたのか? たとえば、ドイツの哲学者ルートヴィヒ・フォイエルバッハは、〈神〉概念が成功し

    神的存在を人格化せずにはいられないのはなぜなのか──『人類はなぜ〈神〉を生み出したのか?』
  • 延々と一章から脱出できないポルノメタフィクション──『さらば、シェヘラザード』 - 基本読書

    さらば、シェヘラザード (ドーキー・アーカイヴ) 作者: ドナルド・E・ウェストレイク,若島正,横山茂雄,矢口誠出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2018/06/27メディア: 単行この商品を含むブログを見る知られざる傑作、埋もれた異色作を発掘してきて邦初訳作品を中心に紹介する《ドーキー・アーカイヴ》シリーズの最新刊がこのドナルド・E・ウェストレイクによる『さらば、シェヘラザード』だ。端的に紹介すればポルノ小説家が延々と自作を書いてボツにする内容が”そのまま”記されていく、メタ奇想フィクションである。 内容的にSFっぽいかなと読み始めたのだけれども、SFではなかった(これは別に僕がSF至上主義者であるわけではなく、SFマガジンの海外SF書評欄で取り上げるかどうか判断する必要があるという個人的事情によるものである)。とはいえ、スランプに陥りひたすら金にもならなそうな原稿を書き続け、

    延々と一章から脱出できないポルノメタフィクション──『さらば、シェヘラザード』 - 基本読書
  • 今年読んだものの中で記憶に残っているものを開陳する(小説篇) - 基本読書

    はじめに 今年もたくさん読んだり観たりやったりして、頭から尻尾まで楽しい年だったな……という感触が残っているのだけれども、せっかくなのでブログに書いたものを中心に記憶に残ったものを紹介していこう。適当にリストアップしただけで40作品を超えたので(さすがに全部は無理だ)ぱっぱとやろう。基的にここでとりあげていくは個別記事を書いているので、最後にリストとしてまとめておきます。 日SF枠 というわけでジャンルを区切って日SF枠から紹介していこうと思うがまず何をおいても滅多にの出ない飛浩隆さんの最新短篇集『自生の夢』をあげておきたい。一言でいえば極上のSF短篇集である。身体へとダイレクトに感覚が伝達され、SFならではの特異なイメージが現出する悪魔的な表現力は依然として健在。読んでいて何度も表現とストーリーの両面、その凄まじさに恐れおののいてしまった。 自生の夢 作者: 飛浩隆出版社/メー

    今年読んだものの中で記憶に残っているものを開陳する(小説篇) - 基本読書
  • 1