『Dの食卓』や『エネミー・ゼロ』の大ヒットでメディアの取材も増え、そこで飯野氏は、制作でのこだわりや独自の考えかたをつねにメディアで語ってきたわけだが、それは飯野氏の一面に過ぎない。 彼はクリエイターであると同時に、夫であり父でもある。当然プライベートもあるわけだが、その部分は当時からのファンであっても知らない方が多いのではないだろうか。 そこで今回は、飯野氏の妻として17年間をともに過ごし、ずっと彼を見続けてきた飯野由香さんに当時の話を聞いてみた。 由香さんは『ファミ通ドリームキャスト』(『ファミ通DC』)などのゲーム雑誌でコラム“ゲームクリエイターの妻”を長年連載していたという経歴を持つ。 それは赤裸々な日記のようでありながら、個性派ゲームクリエイターの妻という立場での記録でもあり、また、飯野賢治氏の素の姿も垣間見ることができる、アルバムのようでもある。