インドネシアのフローレス島にある石灰岩のリアンブア洞窟で、発掘調査を行う考古学者。ここから、謎の原人ホモ・フロレシエンシスの化石が発見された。(COURTESY LIANG BUA TEAM) インドネシアのフローレス島にあるリアンブア洞窟は、「ホビット」の洞窟として広く知られている。この場所で、体の小さな絶滅人類フローレス原人(ホモ・フロレシエンシス)が発見されたためだ。だがここを発掘する科学者たちは、この洞窟を「ネズミ洞窟」と呼ぶ。(参考記事:「ホビットは100万年前からいた?」) カナダ、レイクヘッド大学の人類の起源リサーチチェア(カナダ政府に任命された研究職)であるマシュー・トチェリ氏は、「リアンブアへ初めて発掘に行ったとき、土の中から出てくる骨のほとんどがネズミの骨だったので、びっくりしたのを覚えています」と振り返る。 そのネズミの骨を、トチェリ氏を含む研究チームが分析したところ