河口俊彦『新・対局日誌【第一集】二人の天才棋士』(河出書房新社) 河口俊彦のライフワークといえる「対局日誌」が書籍としてまとめられている。さすがに全八集を買う余裕はないが、まさにこの「対局日誌」の連載によって将棋界についての知識を得た恩返しに一冊ぐらいは買っておこうと第一集を選んだ。時期的には昭和61年度の一年間になり、ワタシが以前書いた文章にそのままつながるものである。またこれより後の将棋界については、同じ著者の『人生の棋譜 この一局』という本もある。 基本的に将棋界が注目を集めるのは名人戦を中心としたタイトル戦が主なのだが、それだけ見ていたのでは将棋界のことは分からない。河口俊彦は普段のプロ棋戦を取材し、先崎学が帯コメントで書く独特な将棋の選び方で棋士の生態を描くことで、「これまで隠されていた棋界内部の有様や出来事を世間に伝え(p.19)」てきた。ただ将棋雑誌であればそうしたタイトル戦
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