観戦記がこれから新聞紙上で生き残るのは愈々難しい。結構充実した竜王戦第2局の中継を見て改めてそう思った。あれだけの情報量を棋譜と共に与えられて、新聞掲載の観戦記を読もうというのはよほどの物好きではないか。今はまだいい。紙のメディアしか見ないファンがいるから。 私の考えるところの、観戦記の価値は 1.棋譜の解説 2.対局情景の描写 3.棋界情報の提供 4.文章 くらい。 紙面が限られているというボトルネックがあるからか、いずれも物足りない。 1.は基本的にもう破綻している。タイトル戦のようなあらゆる将棋メディアで扱われるものについては、雑誌を読むなり、テレビを見るなりすれば補完できる。しかし、他で扱われないほとんどの対局の解説はどうしてくれようか。読者の多種多様な解説に対する要求を満たすのは不可能だとしても、まとまりのない観戦記の多いこと。筆者自ら「逆転」と書いておきながら、なぜ逆転したのか
ブログは下記URLに引っ越しました。 https://www.toyama-shogi.com/ 日本将棋連盟棋士。 家でのんびりしていたため、気合いを入れて将棋世界にとりかかる。 今月号の特集は「名人戦問題」。64ページをかけた特集は読み応えがあります。 さて率直な感想を。 まず、これはこの時期に出す必要があったのか、という事。まだ交渉中なのでもう少し待ってからでも良かったのでは。もしくは同時進行的に出すべきではなかったのか、と感じた。 内容は、良くも悪くもかなりの部分で本当の事を書いていると思います。私は「公開」していくという事には原則賛成で、今回の事もこうして公開していくのは良い事だと思います。振り返ってみると、私たちも苦しんだが、理事会の先生方の苦しみは想像を絶する程だったんだな、という事も改めて実感しました。 ただ、引っ掛かる所が多い事も否めない。その引っ掛かりの原因がどこにある
将棋連盟の公式機関誌である「将棋世界・新年号」が12月2日発売された。名人戦移管問題について、公式な事情発表ということで、「名人戦の真実」と表題がつけられている。文責は推理小説家であり詰将棋作家である吉村達也氏。吉村氏の作品のほとんどには、「・・殺人事件」、「・・の惨劇」という怖い題名がついている(未読なのだが、たぶん殺人現場が流血状態だと「惨劇」と題名がつくのだろう)。将棋ファンで知られ、「将棋世界・10月号」でも「新聞で伝えられなかった名人戦問題の一側面」というコラムを書いている。さらに、そのコラムのコピーは、連盟の下部組織である泡沫極小支部を運営している私にも、連盟から郵送されている(将棋世界誌を購読していないことを見抜かれているわけだ)。 発売中の雑誌にケチをつけ、まずいことになると困るので慎重に書くが、この特集記事は、吉村氏がこの件に深く関与した将棋関係者達に取材を行い、将棋連盟
【新春テレビ番組放送予定】 ☆NHK教育「新春お好み将棋対局 女流棋士指し初め~激突チーム戦~」 <放映日時> 2007年1月1日(月・祝)12:00~14:00 <出演棋士> チームA:清水市代女流王位、斎田晴子倉敷藤花、中井広恵六段 チームB:矢内理絵子女流名人、千葉涼子女流王将、石橋幸緒四段 チームC:甲斐智美二段、藤田綾初段、鈴木環那初段 解説:森内俊之名人 ☆NHKBS2「大逆転将棋2007」 <放映日時> 2007年1月3日(水)16:00~18:30 <出演棋士> 米長邦雄永世棋聖、加藤一二三九段 森内俊之名人、羽生善治三冠、深浦康市八段、木村一基七段、浦野真彦七段 矢内理絵子女流名人、石橋幸緒女流四段 司会:神吉宏充六段 <ゲスト> 斎藤栄さん(作家)、矢崎滋さん(俳優)、井川慶さん(野球選手)、板倉俊之さん(タレント) ◎高橋和三段 ◆主婦と生活社携帯サイト 「高橋和の子
My Life Between Silicon Valley and Japan - 新聞社の将棋担当者への提言: ネット上に長い観戦記を これは良いエントリですな。梅田さんの以前の『永久保存版 羽生vs佐藤全局集』についてのエントリにおける「将棋を鑑賞する」という概念の話も、将棋となれば指すことばかり考えてしまう当方は唸ったが、それを具体化した提案になっている。 梅田さんは金子金五郎が将棋誌に書いた観戦記を例に出しているが、新聞の観戦記も昔(少なくとも戦前戦後の頃)は今よりずっとスペースが大きかった。名人戦ともなれば、それを当時の有名作家が執筆していたわけである(坂口安吾のように将棋を指せない人が書く対局者の心理を洞察した観戦記もあった)。 あと金子金五郎の観戦記の素晴らしさは梅田さんや当方のような古くからの将棋ファンなら自明だが、若い将棋ファンには伝わらないだろう。河口俊彦の『将棋界
週一回三ヶ月の毎日新聞夕刊コラムを引き受けたのは、じつは何を書いてもいいと言われたので、どこかで将棋の話を一回書きたいと思ったからである。 第九回の「将棋の魅力」 http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20061212/p2 がそれである。新聞の夕刊を誰が読んでいるかといえば、本欄読者はほとんど読んでいないだろう。僕が新聞の夕刊にこの話を書くことでメッセージを届けたいと考えた対象読者は、新聞社の将棋担当者と、棋士や観戦記者といった将棋関係者だった。 新聞関係者は競争相手の新聞も含めて新聞をよく読んでいるし、将棋関係者も新聞社がスポンサーだから、普通の人よりも新聞を読んでいる。将棋の話を第三者が書くなんてめったにないから、まぁ狭い世界で少しは話題になるかもしれないと思ったのだ。 プロ棋士も最近はブログを書くようになっていて(主だったところはこのRSSリーダーht
毎日新聞火曜日夕刊コラム欄の第九回です。 ある新聞社からの誘いで将棋タイトル戦を観戦したことがある。 一日目は、タイトルを争う二人の棋士とともに東京から地方のタイトル戦会場に移動して前夜祭に出席する。二日目は、朝九時の対局開始に立ち会い、その後は関係者控え室で対局の推移を見守る。見学に集まってきた棋士たちの研究を横で眺める。午後からは、会場に集まった一般ファン向けの大盤解説会を見て、終局と同時に再び対局場に入って感想戦を聞き、関係者だけの打ち上げでリラックスした対局者たちも交えて飲む。そして三日目に東京に戻る。非日常的異空間への二泊三日の素晴らしい旅だった。 私は子供の頃から将棋が大好きだった。最高峰の将棋を鑑賞する面白さに惹かれ、新聞の将棋欄を毎日楽しみにしていた。そして今もシリコンバレーから、タイトル戦をネット観戦し、趣味はと尋ねられればその一つとして「将棋鑑賞」と答えるほどである。し
『ウェブ人間論』には時代の変わり目に対して深く広い考察が示唆されている。多くの人が現代が変化に富んだ激動の時代を生きていると実感している。しかし、その実態や度合となるとあまりにも漠然としていて途方に暮れてしまう。梅田氏と平野氏の長いマラソンのような対話は全く異なるジャンルでありながら、それに対してもつれた糸を解きほぐすような地味で根気を必要とする意義深い作業のように思えた。 シリコンバレーに存住し、インターネットの世界の変遷を十年以上に亘って現場で体感している梅田氏は本当の大変化はこれから始まると色々な形で発信している。平野氏はヨーロッパに脈々と流れる哲学と思想、文学の可能性を信じ、意欲的な作品をデビュー以来、発表し続けている。 “文明の衝突”ではないが、その会話からどんな接点が表われ、どんな方向へ議論が進んで行くのか、期待を持ちながら読み始めた。お二人は決して妥協をすることなく、また特定
ブログは下記URLに引っ越しました。 https://www.toyama-shogi.com/ 日本将棋連盟棋士。 昨日はマグロ大会にゲストとして呼んでいただき、三浦海岸へ行ってきました。 大会は大盛況。アマチュアの方の大会に出るのは生涯初めてかもしれません。新鮮な気持ちで将棋を楽しんできました。 大会自体は若手棋士に負けて残念ながら優勝はならず。それでも素晴らしいマグロを頂き、ありがとうございました。 非常に大規模な大会で、運営側の方々のご苦労は並々ならぬ物があったと思います。この場を借りて厚く御礼申し上げます。 終了後は、その負かされた棋士の自宅に他の参加者と共に伺う。そしてマグロを堪能しました。本当においしい!いやはや素晴らしい。三崎マグロはこれほどにもおいしいのですね。感動しました。 そして今日は朝から仕事。銀河クラブの収録でした。 放送は12/13(水)・12/20(水)の17
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この時期にブログを始めたのは全くの偶然だったのですが、このタイミングで大きなニュースが飛び込んできたことには、何か縁のようなものも感じます。この件に関して、僕の現時点までの見解をまとめておきます。 「女流棋士」というものについて僕がある程度の知識を得たのは、たしか女流棋士発足30周年のパーティーが行われた前後だったと思う。いまから3年ほど前のことで、自分がちょうど四段になった頃のことでもある。やはり奨励会員ではわからないことも多かったのだと思う。 このブログにたどりつくまでに、ほとんどの人が「正会員でない」という言葉を目にしたと思うが、このことの意味が自分がそうなるまではなかなかわからなかった。記事を目にした一般の方の多くは「それで結局、女流棋士というのはプロなの、そうでないの?」という疑問を抱いたと推測するが、まさに彼女たちはプロであってそうでないような、複雑な立ち位置なのである。このこ
義七郎武藏國日記 現在は専ら雑感を【つぶやき(ココログ広場・左側上部BPより遷移可)】に記載している。 各種SNS系ご処置にも適宜対応して行くので、ご加入者は気軽にどうぞ。 [私家版棋戦進行表(最上位配置記事)]及びMF(右側最上段BP)へも、つぶやきへのご意見及びご感想の程を ('13/04/01改訂)。
・・・・・・う~む 私のまわりの時間は早送りのようにグルグルっと過ぎていく。 走り始めてまだ半年だけれど、あっという間だった気がする。 これまでの経緯説明など詳しいことは「女流棋士新法人設立準備委員会ブログ」でご覧下さい。 ちなみに片上五段の意見発信基地「daichan's opinion 女流棋士独立について」もぜひ参照してください。 これまで棋界全体のこと、女流棋界のこと、女流棋士とはなど 自分が指す将棋のこと以外をこんなにも真剣に考えたこともなかった。 しかし制度委員(注)になってから委員会での行動は皆とても早く、 正直ここまでどっぷりとハマるとは思わなかった。 日々の暮らしに緩急つけたピッチングが入ってきて、パニック寸前。 下準備の段階では、広がりある上で多くの人に同じ情報開示をすることは難しく、 一部の方には不信感を募らせてしまい申し訳なかったと思う。 設立準備委員会となった今は
ブログは下記URLに引っ越しました。 https://www.toyama-shogi.com/ 日本将棋連盟棋士。 といってもそんなに大げさな事を書くわけではないので、あしからず。 私の印象として。 私がファンの方に行った調査(?)では、応援の声が多いようです。 「女流棋士 将棋」で検索して出てきたブログをざっと読んでみたのですが、細かい事はあるものの、まずは応援していきたい、という意見が大多数でホッとしました。 コメント欄でも応援していきたい、というご意見が多数を占めました。 また、直接お話した方で、批判的な意見をいただいた事もありませんでした。 ただ内部的には思ったより手放しで賛成、というわけではないよう。 といっても冷たい意見ではなく、心配する意見が多くありました。 さてこのニュースのリンク、まとめですが、これは勝手に将棋トピックスにお任せした方が良いと思います。 詳しく知りたい方
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