「勉強するには食前がよい」とも言われる。東京都医学総合研究所の平野恭敬主任研究員や齊藤実参事研究員、首都大学東京などの研究グループは、空腹状態になると記憶力がアップする仕組みを、ヒトの記憶メカニズムと共通性をもつショウジョウバエを使った実験で明らかにし、25日の米科学誌「サイエンス」に発表した。 研究グループは、記憶についてショウジョウバエを用いた過去の研究を検証した。ハエに1つの匂いと電気ショックを同時に与えると、その匂いを電気ショックと関連付けて学習し嫌いになる[嫌悪学習]。しかし、嫌悪の記憶が“長期記憶”として保存されるには、1回だけの学習では不十分で、15分間隔で何度も復習させることが必要となる。一方、1つの匂いと砂糖水を与えると、ハエはその匂いが好きになる[報酬学習]。この報酬の記憶は1回の学習だけでも長期記憶になることが分かっていた。ところが報酬学習の実験では、効率的に砂糖水を
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