『おいしいコーヒーの真実』は、タイトルの通り、私たちの暮らしに身近な「コーヒー」の、知られざる「真実」を描いた映画だ。 一杯のコーヒーから一日を始める私にとって、コーヒーは欠かせない飲み物だし、外出時、ちょっと一休みしたいな~と思ったときに探すのは、カフェであり、こう考えると、コーヒーを飲まない日のほうが少ないとも言える。 映画を見た今、コーヒーを飲むたびに、この映画で描かれていたエチオピアのコーヒー生産者の厳しい生活状況を考えざるを得ない。 コーヒーは年間800億ドル以上の利益をもたらす国際商品である一方で、コーヒー生産者は、食糧危機に見舞われるほどの危機に瀕している。「このパラドックスの顕著な例が、コーヒー原産地のエチオピアだ」(マーク&ニック・フランシス監督) 生産者が食べることも、子どもたちを学校に通わすことも出来なくなった原因は、2001~02年に起こったコーヒーの国際価格の下落