日本人は週に1度はカレーを食べるといわれるほどカレーが好きだ。なのに「中華鍋やすき焼き鍋などそれぞれに工夫された鍋があるのにカレー鍋がないのはなぜか?」。そんな疑問から生まれたのが「カレー道/初段鍋」だ。考案したのはカレー総合研究所(カレー総研)代表の井上岳久さん。横濱カレーミュージアムをプロデュースし、これまでに「スープカレー」「キーマカレー」「カレーうどん」などさまざまなカレーブームを牽引してきた日本のカレー研究の第一人者だ。 “無水調理”で素材のうま味を閉じ込める 構想から開発まで3年がかりで出来上がった“カレー鍋”は、カレーをおいしく、短時間で作る工夫が盛り込まれている。第一の特徴は「無水調理」ができること。素材からじわっとにじみ出る水分を生かして調理できるのが無水調理。具材のうまみを引き出し栄養素を封じ込めてくれるが、肉厚の鍋と重いフタがあってこそ可能になる調理法だ。「カレー道