「それまでは、小麦、甜菜、でんぷん用ジャガイモ、大豆、それぞれの品目ごとに補助金が付いていた。それを完全になくして、農家の規模とやる気のある営農者に限って補助金を出そうというわけでしょう。それで収入が変わらなければいいが、フタを開けてみれば2割近くも落ち込む結果になった。どうしてこうなるわけ…。なんの落ち度もない、しかも肥料も農薬も燃料も高騰しているじゃないですか」 去年施行された品目横断的経営安定対策に対して、農協も行政も異論を唱えた。道庁に出向き、苦境を訴えた。農業収入の減少は町の歳入に関わること、「それに6月11日にはヒョウの被害が出た。被害額は5億円にのぼります。陳情する私たちは必死でした」と小清水町長の林直樹氏は語る。 日本農業の担い手を育てるという大前提 そもそも、品目横断的経営安定対策とは何か。日ごろ農業問題に関心の薄い人には、皆目、分からないかもしれない。筆者も似たような1
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