「海の花畑」と言われるサンゴ礁(上の写真)も、衰退するとまるで骨のように「白化」(下の写真)してしまう。現在、こんな光景が世界の海で増え続けているのだ。 「サンゴ礁と企業」というキーワードを聞けば、「朝日新聞サンゴ礁事件」を思い起こす人が、いまだに多いだろう。1989年、新聞記者が沖縄で自ら落書きをしたサンゴ礁を、あたかも「環境破壊」のように報道したことが発覚し、社会問題となった事件である。 この事件は、世の心ある企業のサンゴ礁保全熱を、一気に高めるきっかけになったとも言われている。 さらに最近では、地球温暖化などによる海洋環境の悪化により、世界のサンゴ礁が急速に減り始めていることが報道されている。そのため、全日本空輸、住友生命、JFEスチールホールディングスなどの大企業が、続々と本格的な保全活動に乗り出している。 そんななか、世界のサンゴ礁研究者からも一目置かれているのが、三菱商事