最近、このサイト上でのエッセイマンガについての考察は、それほどすすんでいない。しかし、やはりエッセイマンガについて書きたいという思いはつねにある。最近では「倒錯社通信局」の、力の入った桜玉吉論が、その思いを新たにさせてくれた(http://tosaku.sakura.ne.jp/news/2006/02/post_18.html)。今回は、「絵日記サイト」を、エッセイマンガの最も新しい領域として考える可能性について。 ■マンガの喫水線(3)――エッセイマンガとしての絵日記サイト 絵日記サイトと呼ばれる一群のサイトがある。人気サイトも多く、すでに書籍化されているものもいくつかあり、一定のジャンルとしてすでに十分に認知されていると言っていい。それらのサイトは、主に自らの日常生活を主題に「絵日記」を描いているわけだが、いわゆる絵日記とは随分と異なり、むしろコママンガに近しいものであることが多