ソフトウェアの品質管理に関する議論はいまに始まったことではないが、開発者を取り巻く環境が変われば、議論の中身も変わらざるをえない。品質管理は非常に重要である。だが、現在の日本のソフトウェア業界の問題はそれだけではないようだ。「第23回 ソフトウェア生産における品質管理シンポジウム(主催:財団法人 日本科学技術連盟)」の巻頭言として壇上に立った同シンポジウム委員会の委員長の兼子毅氏(武蔵工業大学 工学部システム情報工学科 講師)は、日本の開発者をめぐる状況の変化を訴え、その変化に対応するための心構えを強く説いた。 兼子氏は日本(のソフトウェア開発者)に足りないものとして、「グローバルな視野」と「アジアとのパートナーシップ」を挙げる。 互換性や相互運用性はいままで以上に製品(ソフトウェア)の品質を保つうえで重要な要素になってきている。どんなに優秀な製品でも、互換性・相互運用性の高いグローバル・