妄想や幻聴などの症状が出てくる統合失調症。 その行動、脳の変化、広範囲の遺伝子の活性化を引き起こす脳内の分子を同定した。 米国のスクリプス研究所と日本の製薬企業である田辺三菱製薬の研究グループが、トランスレーショナル・サイカイアトリー誌2015年4月号で報告した。 遺伝的要因だけではない 世界保健機関(WHO)によると、世界では2100万人以上が統合失調症にかかっている。統合失調症などの精神障害は、遺伝的要因のほかに、胎児期の出血、母体の低酸素や低栄養などとも関連が深いと分かっている。 研究グループは、胎児のときの頭の中で起こる出血について関連性を研究した。 注目したのは「リゾホスファチジン酸(LPA)」と呼ばれる脂質だ。頭の中で出血すると作られるもの。これまでの研究では、リゾホスファチジン酸の影響が広がると、胎児の脳の構造が変化したり、頭の中で水がたまる水頭症が発症したりすると分
天才画家ゴッホは狂気の中で自らの耳をそぎ落とした。 天才と分裂症、現統合失調症とは関係があると言われることもあった。 どうやらそういう関係はないようだ。 120万人を対象に分析 アメリカのバージニア・コモンウェルス大学とスウェーデンのルンド大学の研究グループが、米国精神医学会の機関誌、アメリカン・ジャーナル・オブ・サイキアトリー誌のオンライン版で2014年11月7日に報告した。 研究は、1951年〜1975年に誕生したスウェーデン人男性およそ120万人について、18歳〜20歳の時点で行われたIQテストの結果と2010年時点の病院での診断に基づいて行われた。 また、いとこや、兄弟、異父兄弟、異母兄弟など血縁関係にある人たちをペアにして、同じ遺伝子を共有する人の間でのIQと統合失調症の関係を調査した。 親戚の中でIQ低いとなりやすい 結果として、IQが1ポイント低くなると統合失調症のリ
9月3 統合失調症の発症予防のために海馬におけるグルタミン酸の増加を抑制せよ カテゴリ:グルタミン酸精神疾患の予防 前回のブログで妊娠中にインフルエンザに感染すると子の海馬の遺伝子発現が変化し、海馬の組織学的構造が障害されるという論文を紹介したが、今回は、そのような変化が、次の段階として、どのように統合失調症へと発展していくかという1つの仮説を提示した論文があるので紹介したい。 結論から述べると、海馬に生じた変化に、ストレスなどのエピジェネティックな要因が加わると、海馬におけるグルタミン酸神経伝達の過剰が生じ、それが統合失調症の発症に結びつくことになるという仮説(グルタミン仮説の1つの形)である。 すなわち、 (A) インフルエンザ感染によって母体がサイトカインを産生する。このサイトカインが胎盤を障害し、さらに、子の遺伝子発現にも悪影響を及ぼし、正常な海馬の組織構造が構築されなくなる。 (
メヂカルフレンド社 『クリニカルスタディ』 2004年 11月号 (Vol.25 No.13) より転載 統合失調症の理解 統合失調症は,幻覚や妄想を主症状とする代表的な精神疾患です。発症率は100人におよそ1人と頻度が高く,この割合は甲子園球場が満員になったとき,530人がこの病気だという計算になります。そのため統合失調症は,高血圧や糖尿病といった生活習慣病と並んで「ありふれた病気」と呼ばれています。 つい最近まで,統合失調症は「精神分裂病」と呼ばれていました。しかし,2002(平成14)年の日本精神神経学会総会で「統合失調症」へと改められました。この病名変更は,「精神が分裂する病気」という語感が否定的で偏見と差別を助長するとして,1993(平成5)年に全国精神障害社家族連合会が日本精神神経学会へ要望を提出したことがきっかけでした。学会に小委員会が設置され検討された結果,病態の解明が
Vitamins and supplements that seem to help people who have Schizophrenia Sarcosine D-Serine N-Acetyl cysteine (NAC) Melatonin D-Alanine B-Vitamins Omega-3 for Prevention Prenatal Choline for Prevention Other Schizophrenia Treatments that Have Shown Some Benefits in Scientific Testing Personal Therapy, CBT (Psycho-social treatments) Electro-Convulsive Therapy (ECT) Antioxidant Vitamins (C, E, Alpha
※疾病名は指定入院医療機関による診断(主病名) ※国際疾病分類第10改訂版(WHO作成)に基づいて分類 (医療観察法医療体制整備推進室調)
米国精神医学専門誌「Archives of General Psychiatry(アーカイブズ・オブ・ゼネラル・サイキアトリー)」において研究成果を発表 http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2010/06/20k68200.htm 統合失調症の約2割が「カルボニルストレス性」であることを発見 統合失調症の新たな早期診断法・治療法の開発に道 平成22年6月8日 (財)東京都医学研究機構 福祉保健局 財団法人東京都医学研究機構・東京都精神医学総合研究所糸川昌成参事研究員と新井誠主席研究員らのグループは、東北大学大学院医学系研究科・医学部宮田敏男教授らとの共同研究において、いまだ原因の解明されていない統合失調症患者の約2割において「カルボニルストレス(※1)」と呼ばれる状態が見られること(カルボニルストレス性統合失調症)を世界で初めて明らかにしました。
都医学研 開所記念シンポジウム 東京都医学総合研究所(所長=田中啓二氏)の開所記念シンポジウムが7月20日,同研究所(東京都世田谷区)にて開催された。東京都医学研究機構の神経科学総合研究所,精神医学総合研究所,臨床医学総合研究所の3つの研究所を統合し,本年4月1日に開所した同研究所。これまで3研究所で培ってきた成果と研究ノウハウを結集し,世界最高レベルの研究を推進することをその目標に掲げている。 本紙では,同研究所の6つの研究分野の代表者6人が,それぞれの研究を報告したシンポジウムのもようを報告する。 生命現象の解明に挑み疾患の克服をめざす 最初に登壇した「ゲノム動態プロジェクト」の正井久雄氏は,転写や複製といったゲノム機能を制御するメカニズムの解明に向けた取り組みを紹介した。氏は,分裂酵母のゲノムワイド複製を制御する因子Rif 1に注目。ノックアウト動物との比較から,Rif 1の欠損がク
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