安定の幾原邦彦ワールドでとても良かった。つながりにあふれている世界で誰ともつながっていない感覚がある。欲望を切り捨てて手放してしまった感覚もある。毎度毎度、核心部分をついてくるようなイクニアニメは今回も健在だった。 本作の重要な舞台装置としての吾妻橋は実際に渡ったこともあるのでイメージがしやすかった。雷門のある昔の町並みが残る浅草とスカイツリーや金のうんちがある墨田区を文字通りつなぐ。過去と現在・未来を象徴する場所のつながりの上で、ゾンビは世界とのつながりを失ってはじまりもおわりもないところに消失してしまう。 レオとマブは「はじまらず、おわらず、つながれない者たち」を本作でつながりを断つ道具として描かれている銃でゾンビにする。ゾンビに対峙するために一稀達もカッパになるのだが、これも「生きていて、死んでいる」というある種のゾンビのような状態だ。ゾンビ達と一稀達は本質的には何も変わらない。誰に
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