プレート運動で押し上げられることのない米国南東部のアパラチア山脈は、風化によって侵食されて、少しずつ低くなっている。研究により、過去に地球上の高くそびえる山脈が約10億年にわたって成長を止めていたことが示された。(PHOTOGRAPH BY ROBB KENDRICK, NAT GEO IMAGE COLLECTION) もしもあなたが10億年前の地球を探検できたとしたら、目を引くものがないことに驚いただろう。樹木や昆虫をはじめ、空を見上げても鳥もいない。生きものは、どろりとした原始の海のスープに浮かぶ単純な微生物だけだった。 このほど2月12日付けで学術誌「サイエンス」に発表された新しい研究により、当時の地球になかった可能性のあるものが、もう1つ加わった。高くそびえる山々だ。 今日の地球の表面を覆うプレートは常に移動し、そのスローモーションのダンスは表面の地形を作り出している。大陸どうし
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