2013/05/12 「カバンが重くなるからお弁当いらない」と言ってしまったことを私は死ぬまで忘れないだろう。 母親というのは、誰よりも遅く寝て、誰よりも早く起きている不思議な生き物だと言う。 たしかにうちの家内も毎朝五時半に起きて、僕と長男のお弁当を作ってくれている。僕は四時に起きているけど、寝るのは家内のほうがずっと遅い。 暑い日も寒い日も、気分や体調が優れないときだって、誰にも文句を言わずに、朝も早うからせっせと家事をこなしている。 僕はキッチンテーブルでブログを書きながら、よく動くその背中を見つめて、この人も母親になったのだなあ、とあらためて頷く。 過日。長男がお弁当を忘れていったことがあった。家内は自転車の後ろに次女を乗せて保育園へ向かう前に、逆方向にある中学校に寄って長男にお弁当を届けたという。 「よくお弁当届けたね。自分が忘れたんだから、僕なら取りに来させるけどな」 僕がそう