経団連が5日発表した2013年春闘の妥結結果の第1回集計(大手企業35社)によると、前年の賃金に対する賃上げ額の比率を示す賃上げ率(組合員1人当たりの加重平均)は1・91%で、前年(同37社)より0・03ポイント低かった。 妥結額は37円低い6203円だった。 2年連続で前年同期の水準を下回ったが、回答企業はすべて定期昇給を実施しており、経団連は「回答企業数の違いなどを考えると、賃上げ率はほぼ前年並み」と説明している。 安倍首相の経済政策「アベノミクス」への期待から、円安・株高が進み、輸出産業などで業績改善に向かった企業が増えた。 ただ、激しい国際競争にさらされている企業を中心に、今春闘では固定費の増加につながるベースアップを求めなかった労働組合が多かったほか、年収の引き上げは「一時金(ボーナス)で行う企業が多い」(経団連)ため、目立った形での賃上げにはつながらなかったようだ。