安倍晋三首相は31日、憲法53条に基づく野党の臨時国会の召集要求について「課題を整理した上で、与党とよく相談しながら対応したい」と述べた。官邸で記者団の質問に答えた。国会対応を巡っては「通常国会は先月閉幕したが、その後もほぼ毎週、閉会中審査を行っており、コロナ対応、集中豪雨対策等についてタイムリーに審議が行われた」と語った。 憲法53条に基づく臨時国会召集については、那覇地裁が6月、内閣に召集する義務があると、訴訟の判決で指摘したが、政府高官は「全然影響しない」と、判決を考慮しない姿勢だ。 首相は、新型コロナウイルス感染が再拡大する中、通常国会閉会翌日の6月18日を最後に記者会見を1カ月以上開いていない。官邸の出入りの際、記者団の声掛けに1、2問答える程度で、衆参両院の閉会中審査にも出席していない。