被災した集落を高台に集団移転させるため、候補地となっている気仙沼市唐桑町の大沢地区で、同市教育委員会が発掘調査を行ったところ、縄文時代の前期後葉(5500年前頃)を中心とする地層から、クロマグロの骨が大量に見つかった。県内の遺跡からクロマグロの骨が出土することはあるが、大量の骨が見つかるのは珍しい。調査は6月末まで行われ、最終的には1万個を超す骨が出土しそうだという。集団移転の工事は調査終了後に行う。現地の一般公開は18日。 発掘調査が行われているのは、海にほど近い同地区の「波怒棄館(はぬきだて)遺跡」。遺跡として県教委に登録されている土地を開発する際、事前に調査が義務付けられているため、市教委は昨年10月から、6000平方メートルを対象に発掘調査を始めた。クロマグロの骨以外にも、土器や石器、骨角器(釣り針など)、貝類なども見つかった。 市教委によると、マグロが回遊する三陸沿岸の遺跡ではそ