イランの核開発問題とイラクの治安問題をめぐり、米国とイランの対立が激化している。ブッシュ政権はイラクに米兵を増派し、イラク国内でのイラン勢力に対する攻撃の手を強め、イランの影響力を低下させる政策を推し進めている。核開発問題では欧州や中露と組んでイランに外交的圧力を加え、中東地域においてはサウジアラビアや湾岸のスンニ派産油国を再編してイラン包囲網を形成する計画である。 しかし、こうした米国の政策はイランに対してどのようなインパクトを与え、当のイラン側はこうした米国の作戦をどのように見ているのか。2月上旬、28回目の革命記念日を前に熱気を帯びるイランへ飛んだ。 日本人商社マン曰く「通常の貿易の影響は最小限にとどまっている」 大都市テヘランの人々の活気あふれる暮らしぶりを目にすると、「核開発問題で国連安保理から制裁を課され、米国と激しく対立して国際的に『孤立』している国」という日本で描かれている