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2006年6月26日のブックマーク (2件)

  • 知のゆくえ 第三回大澤真幸 Timebook Town

    僕の社会学の先生である見田宗介さんは1990年頃、「現実は現実の反対物によって秩序づけられる」と言いました。現実の反対概念には、理想、夢、虚構といろいろありますが、戦後45年を15年ずつの3段階に分けると最初の15年は理想で、次が夢、最後が虚構の時代だというのが見田さんの意見なのです。 でも、その話を聞いたとき、僕はこう考えました。夢という言葉には理想と虚構の二重性がある。だとすれば、先の考えは理想の段階から虚構の段階に大きく変化したと言えるのではないか。しかもその転換点は戦後50年の真ん中あたり、つまり'70年代の前半あたりではないか。それが僕の直感でした。 この直感を格的に考えはじめたのは、言うまでなくオウム事件です。なにしろオウムはバーチャル国家という虚構に生きていたわけで、虚構の時代の寵児といってもいい。しかし、結論から言えば、虚構の時代も1995年あたりで耐用年数が尽き

  • 『傷つくのがこわい』その2 - 猿虎日記

    その1http://d.hatena.ne.jp/sarutora/20060625/p3 からのつづき 【夢を持てない社会】 仕事はつらいのが当たりまえ。つらくとも、自分が一人前に成長するという希望をもって、仕事の成果に喜びを感じて、つらさを乗り越えてきた。優れた先輩を目標に見て、先輩のようになれることを夢見てがんばってきた。 若者の傷つきやすさを嘆く大人は、自分たちはこのようにやってきた、と言うでしょう。そのときに支えとなったのは、将来のイメージとしての希望であり、夢であり、仕事を通しての充実感や喜びでした。 ところが、現在は、仕事で夢や希望を得ることに大きな困難があります。仕事のきつさは、喜びよりも大変さを感じさせてしまいます。目標にしてきた先輩も出向を命じられ、自分の将来を見るようです。 このように仕事に夢や希望を見いだしにくい社会であることから、現在の青年は刹那的な歓びや、自閉的

    『傷つくのがこわい』その2 - 猿虎日記