7月28日、千葉景子法務大臣が、2名の死刑執行を命じ、同時に執行したと発表したことが報じられました。千葉法相に対しては、先の公訴時効の廃止・延長問題への対応(全く慎重さを欠いた安易な決定)から見ても、もう何らの積極的な改革の実行も期待していませんでしたが、今回の措置は、自ら死刑廃止議員連盟に所属し、(死刑の廃止を志向するという)自己の信条とも矛盾する行為に及んだという点からも、なぜこの時期にあえて死刑執行命令という「重い決断」に踏み切らざるを得なかったのかという疑問を払拭できないものがあります。 落選議員であるという弱点を自覚するのなら、法相を辞職するのが筋であり、死刑の執行への立会いや刑場の公開によって死刑の問題性を喚起することは、死刑の執行命令を下すこととは別の次元のことで、これをセットして評価することにも疑問があります。 また、法務省内に死刑問題の勉強会を作るという案にも、安易に賛成
![千葉法相の死刑執行命令 | 中山研一の刑法学ブログ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5ece2c640c9864e034242fa983d650b192bea373/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpds.exblog.jp%2Flogo%2F1%2F200502%2F26%2F24%2Fc006732420110407105914.jpg)