昨年来、WELQを始めとするDeNAのキュレーションサイトがコンテンツの品質や著作権侵害の問題で一斉に閉鎖された事件や、「ポスト真実(post-truth)」という言葉が取りざたされた、アメリカ大統領選挙をめぐるフェイク・ニュースの報道をみながら、インターネット上のジャーナリズムのあり方について考えていた。 インターネット上のジャーナリズムはこの先、どうなってしまうのか――そんな問題意識でいたところ、昨年末に武田徹さんの『日本語とジャーナリズム』(晶文社)という本が出た。さらに、武田さんは『アマゾンはなぜ1円で本が売れるのか〜ネット時代のメディア戦争』(新潮新書)、『日本ノンフィクション史〜ルポルタージュからアカデミック・ノンフィクションまで』(中公新書)も相次いで上梓した。この三冊は相互に深い関係があり、現在のジャーナリズムへの強い危機感が伝わってくる。 かねてより日本のジャーナリズムや
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