要点 本研究グループが世界をリードする超高圧高温実験と微小領域化学組成分析により、地球形成期の超高圧下(約50万気圧)でおきた、コア−溶融マントル間の水素の分配の決定に世界で初めて成功しました。その結果、当時地球に存在した水の9割以上が水素としてコアに取り込まれたことがわかりました。 地球コアには鉄・ニッケル以外の軽い元素が大量に含まれていることが知られていましたが、その軽元素の種類と量はこれまで謎とされていました。今回の成果により、水素がコアの主要な軽元素であることがわかりました。また地球のみならず、火星など地球の1/10以上の質量をもつ岩石型惑星においても、大量の水が水素としてコアに取り込まれた可能性が高いことがわかりました。 現在の海水の量やマントル中の水の量を説明するには、現在の海水のおよそ50倍に匹敵する量の水が原始地球に存在したと考えられます。今後、これを鍵として、地球の起源(