『グロービスMBAで教えている 交渉術の基本』から「交渉に関する基本概念」を紹介します。 BATNA(バトナ)や留保価値(Reservation Value)、ZOPA(ゾーパ)といった交渉の構造を説明する用語は、20年ほど前に比べれば知っている人が増えましたが、残念ながらまだまだ少数派です。長年ビジネスパーソンを見ていて感じるのは、交渉や説得がうまい人は、こうした交渉の構造を捉える視点がしっかりしているということです。構造が描けるからこそ、相手の想定する「落とし所」を的確に見極めたり、新しい論点(争点)を提示することで一見ZOPA(交渉可能な範囲)がないように見える交渉でもZOPAを創出し、Win-Winの結果を導き出せたりするのです。交渉がビジネスパーソンにとって極めて日常的な行為であることを考えると、こうした基本的な構造理解とその関連用語の習得は、できるビジネスパーソンとなるための必