文章のうまい下手が話題になっている。いいことだ。議論に参加するつもりはないが、私も文章を書くことを生業としている立場から、メモとして、一つだけ自分の信念を挙げておく。 プロとして文章を書き、お金をいただくのであれば、「誤読の可能性が低く、できるだけストレスなく読める文章」を書くように努めることが、お客様への最低限のマナーだろうということだ。「特段にうまい文章というのではないけれど、書かれていることがすーっと頭の中に入ってくる」というのが私の目指している文章だ。 読者にとってストレスなく読めて、誤読の可能性も少ない文章を目指すのであれば、修飾語の語順、テンマルの打ち方はほとんどの場合一義的に決まる。数学的なロジックがある。以下、公益性が高く、実質的に出版社や著者にとっての不利益にはならないと判断し、「日本語の作文技術」(本多勝一)に紹介されている基本理論を私なりにまとめて紹介する。プロはもち
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