■思想優先 グーグルの決断 グーグルがついに大きな決断をした。既報の通り、グーグルは中国本土での検索サービスから撤退、運営拠点を香港に移し、これまで中国政府から義務付けられていた自主検閲を放棄した。「一国二制度」下で自治権が保障された香港から本土向けに、検閲抜きの中国語版検索サービスを始めたのである。 前々回の本欄で私は、グーグルの中国への攻撃的姿勢、それを支持する米オバマ政権の「インターネットの自由」についての考え方は、「欧米の人権思想や民主主義思想、特に米国建国以来の思想を強く踏まえてのもの」ゆえ「欧米以外の世界とは、程度の差こそあれ衝突が起こる」と述べた。欧米の思想に牽引(けんいん)されたグローバルウェブと、政治体制や文化・言語圏に閉ざされたローカルウェブが分断される可能性も示唆した。 ただ、世界最大の成長市場・中国での事業機会を犠牲にしてまで、グーグルのように激しく中国政府と対立す
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く