CA2016 – 動向レビュー:“Controlled Digital Lending”を巡る動向:CDLに羽化した図書館サービス理念と米国出版界の主張 / 山本順一 文化機関における3次元計測・記録データの管理・公開の意義と課題 金沢大学古代文明・文化資源学研究センター:野口 淳(のぐちあつし) はじめに 3Dが話題である。コロナ禍におけるオンライン・シフト、デジタル・トランスフォーメーションへの要請、クロスリアリティ(XR)やメタバースへの注目も追い風として、3Dの波は、ゲームやアニメ、映画などエンタメ寄りのビジネスセクターから博物館等の文化機関へ押し寄せている。しかし時流にのった話題性や技術的な新規性だけでなく、本来、3Dは文化機関においてこそ、その効果が強く発揮されるものである。本稿では、3次元計測の原理・技術・データに関する基礎的事項について概説するとともに、文化機関においてデー