米国出版社協会(AAP:Association of American Publishers)が2015年1月から4月、すなわち2015年3分の1の期間における出版市場動向を発表した。それによると、電子書籍の出荷額合計は9.3%にダウンしたという。下落の傾向にあることは以前から発表されてきたことだが、1割の下落となると、停滞というよりも下落トレンドにあるといわざるを得ない状況だろう。各メディアによって、さまざまな分析があるが、一つは大手出版社が電子書籍価格を高めに誘導しようとしていることから、消費者にとってのお得感が薄れているということがあげられる。こうした調整局面を繰り返しながら、価格と消費者のニーズのバランスを見つけていくことになるのか。いずれにしても、アマゾンにも、出版社にも積極的な施策が見えにくく、市場の先行きは気がかりだ。 一方で、大手の出版社サイモンアンドシュースターの第2四半