プラモデル、ゲーム機、家電、新聞の折り込みチラシ……。各地の公立博物館が近年、「昭和」の収集に力を入れている。さらに「平成」に入った1990年代以降の製品にも手を広げる。探し集めるのは意外と一苦労のようだ。 「郷愁昭和史 十番勝負」が開催中の秋田県立博物館(秋田市)。1月から始まった昭和30、40年代の高度成長期の生活を振り返る内容だ。3月15日までの前期は、1965年製の飛行機プラモデルや68年製の「人生ゲーム」初代版など20点が並んだ。5月17日までの後期は、昭和30年代の台所用品や1967年発売のリカちゃん人形が来館者の目を引いている。 同館学芸主事の畑中康博さん(45)らが、知人から借りたり寄贈を受けたりした。持ち主には、手に入れた経緯も聞き取った。「米の収穫後、都会に出稼ぎに行った人が、子どものお土産に買って帰ったものもある。一点一点に秋田の歴史があるんです」 県内には蔵つきの民