糖尿病の合併症には、AGEs(終末糖化産物)が大きく影響していることが、最近の研究で明らかになりました。そこで、AGEsの産生を抑えることが、糖尿病に対する戦略になりつつあります。外国の研究では、ラットのオスを人為的に糖尿病にし、それから24週にわたってビタミンB1(VB1)もしくはビタミンB1誘導体(benfotiamine)のどちらかを7mgないし70mg/kg/日、投与しました。血漿、尿中、それに組織中のサンプルが集められ、蛋白質が分析されました。最初は、糖尿病ラットの糸球体、網膜、坐骨の神経のAGEsとfructosyl-lysineの2倍から4倍の増加と血漿タンパク質の増加が見られました。また、坐骨神経の蛋白質の損傷が見られ、血漿糖化遊離化合物(adducts)は、2倍にまで増加しました。 しかしながら、AGEsの増加は、VB1とVB1誘導体(benfotiamine)療法により