【ワシントン=柿内公輔】国際通貨基金(IMF)は16日発表の最新の世界経済見通しで、2013年の世界全体の実質成長率を今年1月予想の3.5%から3.3%に引き下げた。先進国で景気回復の「浮き沈みが激しい」状況が続くと警告、日本については安倍晋三政権の経済対策「アベノミクス」が奏功するとして上方修正した。 出遅れが目立つのはユーロ圏で、IMFは「銀行の収益力の低さと資本不足」が回復の足を引っ張っていると指摘した。 重債務国の政局混乱など、「回復を台無しにしかねない政治・金融リスク」も広がっており、13年の成長率をマイナス0.3%(従来予想マイナス0.1%)に下方修正した。 米国も、歳出強制削減の影響などで短期的に景気が圧迫されるとし、13年の成長率を1.9%(同2.1%)に引き下げた。 これに対し、日本は異次元の金融緩和策と財政出動による景気刺激策に着手し、「着実に回復の途上にある」と評価、