着想育成型である魅力的品質の向上は、問題解決型である当たり前品質の欠陥をカバーするものではない。問題解決型のアプローチには、きちんとした調査による問題の把握が必要である。 黒須教授 2014年1月9日 僕は15年以上前から、マイナスを0にする、つまり問題解決型のアプローチと、0からプラスにのびてゆく、つまり着想育成型のアプローチを区別し、関係者の関心は後者に集まりがちだけれど、前者をマイナスのままに放置しておいて、プラスになった面だけを嬉しがってはいけないという話をしてきた。これらのアプローチは、狩野モデルでいえば、当たり前品質と魅力的品質に相当するのだが、これらの品質は独立なもので、魅力的品質を向上させれば、それが当たり前品質の欠陥をカバーしてくれるというような関係ではない。そのことが意外にきちんと理解されていない。 どうもこれは人間の性というか、特にデザイナーやプランナーの人たちに特有
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