「面白さを言語化できたら、 世の中のお笑いレベルの総量が上がる気がする」 昨年の『M-1グランプリ』の敗者復活戦で見た、令和ロマンの漫才「ドラえもん」は熱かった。MOROHAが歌う主題歌とか、大山のぶ代から水田わさびに声が変わるとか、「わかる!」が攻めてくる感じ。決勝進出ならずも、記憶に残る4分間だった。そんな令和ロマンのYouTubeチャンネルを見ていると、「1回戦対策講座」や「敗者復活戦の攻略法を考えよう」といった考察動画が目立つ。もちろんエンタメではあるけれど、根底にはボケの高比良くるまさんの分析力が生きている。 「気温とか音響とか、その時々の環境を考えるのが好きなんです。例えば敗者復活戦の会場は野外の六本木ヒルズアリーナで、東京中の風が流れ込む。日が沈むとめちゃくちゃ寒いんです。寒いとお客さんは笑いづらくなるので、出順が遅いときついんですよ。そうなったらどうしようかなと考えて」 1