私はサンタを12歳まで信じていた。両親は本当に私を大切にして甘やかして愛して育ててくれた。 父は私のことをシンプルに溺愛している。頭の中の9割以上は娘のことを占めていると思う。「お父さんはいつも娘の幸せを願っているよ」とか素面で言い出すから涙が出る。 母は「道を外れた事しなきゃ別に何でもいい」みたいなスタンスで、まるで「私が私である限り愛している」とでも言うような、放任に見えてメチャメチャ愛が深い。 とにかくとにかく、もうハチャメチャに愛されて育ったので、私は人から愛される努力をしなかった。そして半端に頭の出来が良かったので適当に生きても高校生までは特に何も困らなかった。まあ半端なので大学入試まではこなせなかった。 「浪人したい。一年頑張るから」と言ったら私を信じてそこそこ投資をして浪人させてくれた。ろくに勉強せず適当な私文へ。 「就活めんどくさい。勉強は嫌いじゃないし公務員試験受ける」と