【要約】 ・日本国債の置かれた状況はギリシャ国債とは大きく異なっています。 ・日本国債について考えるにはその保有者割合を調べることも有用です。 ・米国国債と日本国債の保有者の違いを見ると、今後日本がとるべき道が見えてきます。 前回のエントリーで、EUの中のギリシャには「国際金融のトリレンマ」の問題があることから、ギリシャ国債が危ないことを論拠に日本国債が危ない、という説は議論が粗いということを書きました。*1 では肝心の日本国債は危ないのか。 今回はこの点について考えてみましょう。 現段階で、日本の政府債務残高は、国と地方合わせて1,100兆円を超えるとされています。*2 このうちの大半を国債が占めています。 国債残高推移は右図のようになっています。2005年から2008年までの比較的好景気だった頃は国債残高の伸びが一時止まりましたが、それ以前もそれ以降も国債残高は増え続けています。ここで