印刷 iPS細胞で血小板をつくる方法 ヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)で血小板を大量につくる方法を、京都大などのグループが開発した。血小板をつくる細胞をiPS細胞からつくる際、組み込む遺伝子を工夫することで、限りなく増やせる細胞をつくることができた。iPS細胞で課題とされるがん化の危険も避けられるという。米血液学会で11日発表する。 血小板は血液を固めて出血を止める働きがある。血小板が減る病気や大量出血する心臓手術などでは血小板輸血が必要だ。今回の成果が実用化できれば、冷凍保存できずに不足している血小板を、献血に頼らず高品質で大量に生産できるようになるという。3、4年後の臨床試験をめざす。 まず、血液のあらゆる細胞のもとになる細胞をiPS細胞からつくり、それを巨核球(きょかくきゅう)という血小板を生み出す細胞に分化させる。京大iPS細胞研究所の中村壮特定研究員らは、細胞を増やす遺