日中両政府は、11月中旬に東南アジアで開かれる国際会議に合わせ、岸田文雄首相と習近平国家主席の首脳会談を行う方向で調整に入った。3日、複数の政府関係者が明らかにした。首相は、10月の中国共産党大会で3期目の新指導部を発足させた習氏に祝意を伝えるとともに、中国による台湾への武力侵攻の可能性が指摘されていることを踏まえ、対話による平和的な解決を呼びかける。 日中首脳の対面での会談が実現すれば、令和元(2019)年12月に安倍晋三元首相と習氏の間で行われて以来約3年ぶりとなる。 今月15~16日にインドネシアで20カ国・地域首脳会議(G20サミット)、18~19日にタイでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開催される。日中の外交当局は、首相と習氏が出席する見通しのいずれかの会議の合間で首脳会談を調整する。 日中は緊張関係が続いているが、首相は国交正常化50年の今年、習氏との直接対話を通