急速に変化し続けるビジネス環境にコロナ禍が加わり、不確実性は増すばかりである。問題は、不確実性が生み出す脅威が人間の能力を低下させることだ。私たちの脳は進化の過程から、パターン認識や習慣化には長けているが、不確実性を嫌うようにできている。その脅威にさらされれば、モチベーションや集中力が落ち込み、目的意識さえも見失ってしまう。そうした状況に対処するには、長年にわたる科学的研究の知見が役に立つ。本稿では、脳を良好な状態に保つことで、自身のモチベーションやエンゲージメントを維持したり、リーダーとして部下をサポートしたりするための3つの方法を紹介する。 新型コロナウイルスの感染拡大が始まる前からすでに、仕事の世界が急速で容赦ない変化に見舞われていると、私たちのほとんどが感じていた。顧客の嗜好、顧客と従業員の期待、競争優位性などが劇的な変化を続けていたのだ。 コロナ禍をきっかけに、あまり変わらないだ