『日本の電気代の国際比較』と言う、著者の藤沢数希氏が為替レートを意識しない、金融とは無縁の世界に生きている人なのが良く分かる記事があった。 2010年度版のエネルギー白書を元に日本の電気代が高くないと主張しているのだが、経済学部の1年生でも気付きそうな以下のミスを犯している。 為替レートの変化を考慮していない。エネルギー白書を確認すれば分かるが2008年のデータなので、米ドルが107.42円、ユーロが169.57円(2008年6月30日)での比較になっている。現在は米ドル80.76円、ユーロが116.54円(2011年6月30日)なので、現在の日本の電力料金は為替レートの変化で1.5倍になっている。 化石燃料価格の変化を考慮していない。実はエネルギー白書のグラフでは、日本とドイツは2007年の値になっている。他の国は2008年だ。2007年と2008年は化石燃料価格は随分と違い、例えば日本