男性は今こそ変わらなければならない 研究テーマのひとつとして、男性を対象にしたジェンダー(性差・性別をめぐる)政策の比較調査を進めてきた。なぜそんなことをしているのかといえば理由ははっきりしている。男性が変わる、男性を変える必要が、現代日本社会においてきわめて重要な課題になっていると考えたからだ。 1970年代以後、国際社会は性差別撤廃の方向に舵を切った。経済先進国でも発展途上国でも、女性の社会参画は急速に進んだ。 ところが、日本社会は、このジェンダー平等(とりあえず、「男女の固定的な二項図式に縛られることで生じる差別や排除の構造の撤廃」というような定義を考えている)という課題については停滞した状況が続いている。 世界経済フォーラムが2006年から発表している男女平等の国際ランキングであるグローバルジェンダーギャップによれば、2006年に80位(115カ国中)だった日本は、2018年では1
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