ここ数年間にわたって続く大幅な減車に加え、業種・職種の特性に関係なく、一律に適用される労働時間の制約がドライバー離れを一段と加速させており、車両不足と乗り役の不在という問題が、実運送の最前線で深刻度を増している。 消費増税による駆け込みや建設特需による物量の増加が徐々にトラック運送の分野でも感じられるようになってきたが、ドライバーが足りずに受注できない事業者や、増車するためにトラックを発注しても半年先の納期に指をくわえざるを得ない姿もある。なかには、特需に対応するために中古のウイング車を平ボディーに改造する事業者もいる。 軽油価格が高止まりの状態で推移する一方、1日および1か月間の最大拘束(16時間、293時間)や連続運転(4時間)などの時間的な制約によって「それまでは最低でも月間に10回は走らせていた関東便は週2回が限度になり、運賃収入は2割以上減った」と、雑貨品などを運ぶ広島市の運送