TDKは5月31日、世界初の透けるカラー有機ELディスプレイを開発し、量産を開始したと発表した。ディスプレイの裏側からは表示内容が見えにくい構造になっており、デザイン性を重視した携帯電話のメインディスプレイといった用途を想定している。 表示エリアは対角2.4インチ(36.0×47.9ミリ)、240×320ピクセル(QVGA)。40%の透過率を持ち、透けて見えるシースルータイプながら、150カンデラ/平方メートルの輝度を実現したという。 同社の有機ELディスプレイはパッシブマトリクス方式を採用しており、画素1つ1つをTFTで駆動させるアクティブマトリクス方式と異なる。カラー表示はカラーフィルターを使用しており、RGB各色の輝度寿命が同一で色ずれがなく、温度特性にも優れるとしている。 TDKマイクロディバイスで3月から月産1万個規模で量産している。 関連記事 巻き取れるほど柔軟な有機ELディス