戦後のピーク時には、全国62都市で運行していた路面電車。自動車社会の到来や地下鉄網の整備で、すたれる一方であったが、人口減少社会にマッチして勢いを盛り返し、ファンも増えているという。 今回は、鉄道ジャーナリストで、近著に『路面電車の謎』(イースト・プレス)がある小川裕夫氏に、一生に一度は乗りたい魅力ある路面電車を5路線セレクトしていただいた。 ●札幌市電(北海道) 石材運搬を目的に、大正年間に開通した由緒ある路面電車。時代の流れで、一時は全面廃止も検討されたが、市民の熱望によって総延長約9kmの1路線が存続している。2013年からは、モダンなデザインの低床車両が運行を開始し、人気を集めている。 小川氏のコメント: 「車両の更新や、すすきの~資生館小学校間のセンターポール化、軌道・安全地帯の改修など、街並みにマッチする整備拡充を進めています。2015年に軌道を400メートルほど延伸し、『すす