誰でもが容易に、そして広範囲に発信できるようになった。この現代の技術的条件は、表現の自由という考え方に本質的な変化をもたらしているのじゃないか。この文章は、この変化の可能性についての簡単な覚書です。きっかけとなったのは、アメリカ大統領のツイッターアカウントが永久凍結されたこと。この出来事をめぐってさまざまな議論が展開されているのを見て、すべての議論の前提となるとても大きな問題が潜んでいるんじゃないかと思うようになったのでした。 考察の出発点となるのは、ごくごくシンプルな事実です。それは、印刷技術の時代に生まれた表現の自由というコンセプトのもとで想定されていた自由というものが、現代から見るときわめて制約されたものであったということ。だってツイッターもフェイスブックもインスタグラムもないんだから、なにを表現してもいいよと言われたからといって、実際に行使できる影響力には限りがある。自由を与えられ
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