東日本大震災からの復興計画について議論が続いている。この震災をどのようにとらえ、どのように被災地を立て直していくのか、様々な意見が出ている。復興計画を進めるうえでの前提条件と、日本がこれから目指すべき方向について、今回と次回(4月19日予定)にわたり、前東京大学総長で、現三菱総合研究所理事長の小宮山宏氏による提言を掲載する。 小宮山 宏(こみやま・ひろし)氏 三菱総合研究所理事長 1944年12月15日生まれ。67年東京大学工学部卒業、72年東京大学大学院工学系研究科にて博士課程修了。 88年より東京大学教授、同大学院教授などを経て、2005年に同大学総長に。2009年4月に同大学総長顧問に就くとともに、現職に就任した。 工学博士。専攻は化学システム工学、地球環境工学、知識の構造化。 主な著書に、「地球持続の技術」(岩波新書)、「知識の構造化」(オープンナレッジ)、「東大のこと教えます」(